2011年2月28日月曜日

2000年設立のシンガポール経営大学(SMU)に行ってみた。

シンガポール経営大学(通称SMU)は2000年にシンガポールに3つ目に設立された大学で、初のビジネス/経営学の専門大学です。ビジネス専門のためか、キャンパスもシティホール近くの都市部にあります。


日本でいう一橋大学ですね。


学部と併設されているMBAコースの両方のキャンパスを歩いてみました。

◆ キャンパス訪問日 2011.2.22(火)

◆ シンガポール経営大学(Singapore Management University)の立地とアクセス

大きな地図で見る


MRT(地下鉄)のDhoby GhautまたはCityHallから徒歩5~10分くらい。


◆ キャンパス風景


キャンパスは都市の中枢に位置している

一続きのキャンパスのなかで、経済学か会計か社会科科学かといった
主専攻ごとにゾーンが分かれていた。




会計と法律キャンパスの入口

経済学と社会科学のキャンパス

経済学と社会科学キャンパスの学生風景



南国な気候なこともあり、服装はみなカジュアルでラフ。
女子もTシャツやキャミソールとホットパンツなどの格好が多い。






図書館の風景その1

図書館の風景その2





Appleユーザーが多かった


会計と法律のキャンパス入口

併設のSMUビジネススクールの入口


SMUビジネススクールの内部。6階建ての吹き抜け。
 
SMUビジネススクールの1階でグループワークに取り組む学生たち


テコンドーサークルなんかもあるようだ。韓国語のポスターを発見。



キャンパス内で、ポートボール(ゴールに人が立ってるバスケみたいなゲーム)をやっている学生もいた。

SMUキャンパスに実際に行ってみて感じたことは、次の4つ。

1. 学生の人種構成は日本の大学よりも多様だが、相互の交流は少ないかもしれない。

学生の構成は、中華系のグループが6割、インド系のグループ3割、他(別のアジアや白人)が1割といった印象。日本人はざっと見た範囲では見当たらなかった。中国系の人たちは中国語で話していることが多かった。NUS(シンガポール国立大学)でも感じたが、国籍・人種ごとにグループができていそうだ。

2. 学生は勉強熱心で、サークル・スポーツなども盛ん。

歩き回って見た感じでは、学部もMBAコースも、前評判通りみんな勉強をガリガリやっていた。
大学構内のテーブルとベンチに何人かで集まって、ミクロ経済の教科書や、会計学の教科書を読みこんでパワーポイントやワードでドキュメントを作っているようだった。
グループワークのようなプロジェクトもあるようで、ディスカッションをしている人もいた。また、同日の夜10時30分ころオーチャード通りのスターバックスで、マクロ経済の教科書やら、その他大学のテキストとPCを持ち込んだ学生グループがいくつも勉強に励んでいた。
これが、大学の成績が将来の進路と密接に連動していることの効力なのだろうか。

一方で、キャンパス内でポートボールで汗を流す学生や、チアリーディングをやっている人達もいたり、テコンドーサークルなど、いくつものサークルの募集ポスターも見かけた。

また学生たちのPCを覗くとグーグルで検索したり、facebookを立ち上げていたり、youtubeを見ていたりと日本とあまり変わらない印象も受けた。日本の一般的な大学よりもAppleのPCユーザーがやや多かった。

3. 日陰は涼しくて勉強も快適にできそう。日本の化粧品が売れている?

当日の気温は33度超。初めは、年中この暑さのなかで勉強を続けるのはちょっと大変かなと思ったがキャンパス内の日陰は風通しが良くて涼しく、快適だった。

また、構内の薬局では資生堂など日本の化粧品が、日本語のPOPとともに一番目立つ場所に置かれていて結構売れているようだった。

4. 勉強内容はオーソドックス。英語で専門知識とディスカッション力が身に着くことが魅力か。

大学の書店で置かれていた教科書や書籍は、いわゆるアメリカの経済学、経営やマーケティング、会計関係の教科書や自己啓発も含むビジネスシーンのベストセラーが中心で、特にユニークなものはなさそうだった。

学んでいる内容のレベル(教科書の中身)は日本のトップ大学とそこまで変わらないかもしれないけど、これを英語で、厳しい競争の中で徹底的にやっているということが、現代の国際社会では強みになるんだろう。

SMUと日本のトップ大学を比較した場合、英語での専門知識と、多様な国籍の人が集まる環境でのディスカッション力が身につくことがSMUの大きい強みかもしれない。


ちょっと気になったのが、シンガポール経営大学の目の前の通りが、「スタンフォード・アベニュー」という名前だったこと。しかもスペルがStanfordではなくStamfordとnがmになっている。

ただの偶然か、ライバル心なのか、コンプレックスなのか、なんだか複雑な気持ちになった。
アカデミックの中心はアメリカで、アジアはやはりアジアに過ぎないという潜在意識の表れといったら言い過ぎだろうか。

1 件のコメント:

  1. Stamford Roadは、トーマス・スタンフォード・ラッフルズ(Thomas Stamford Raffles)に由来するのではないでしょうか。

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